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2019.06.12

特定財産承継遺言による相続登記の申請人は変わるのか? 川崎市麻生区 S様

 一年ほど前に公正証書遺言を作成されたS様からのご質問です。その遺言書でS様は自宅の土地建物を長男に相続させ、預貯金は次男に相続させると指定なさいました。令和元年7月の相続法改正に合わせて「特定財産承継遺言」と呼ばれるようになるパターンです。
 今までの考えですと、特定の不動産を特定の相続人に「相続させる」旨の遺言があれば、特別な事情が無い限り相続開始の時に直ちに特定の相続人に承継されるので、遺言執行者の関与無しに相続人が一人で手続きをできると考えられてきました。遺言を「執行」する余地が無いためです。このことからS様の遺言書では、あえて遺言執行者を長男ではなく次男にしたのです。
 ところが令和元年7月1日施行の改正相続法からこのルールが大きく変わることとなりました。特定財産承継遺言のために本来の相続分を超えて権利を取得することになった部分については、その旨の登記をしない限り、第三者に権利取得を主張できないと改正されたのです。つまり今までの様に、相続開始の時に直ちに特定の相続人に承継されるとする考えが改められたのです。こうなると遺言の内容を実現するための手続きを遺言執行者に「執行」してもらわなければなりません。今後は遺言執行者が一人で相続登記をすることになるのです。
 S様としては自宅の土地建物を長男に相続させることが一番大事なことでしたので、いっそのこと遺言執行者を長男に代えた方が良いのではないかとお考えだったのですが、その必要はありません。新しいルールが適用されるのは、施行日である7月1日以降に発生する相続であり(この点はまだまだお元気なS様は該当するはず。)、かつ施行日以降に作成された遺言からであり、平成時代に作成されたS様の遺言に関しては旧法の考え方がずっと適用されるためです。

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