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2018.12.12

相続のパターンによって増えたり減ったりする戸籍謄本 川崎市中原区 M様

遺言で特に指定がない限り、誰がどのような順番で相続人になるのかは民法に定められた通りとなります。配偶者は常に相続人ですので、配偶者以外の相続人と常に同順位です。第1順位の子ともが相続人になるときは配偶者の相続分は2分の1、第1順位の子供がいない場合は、第2順位の直系尊属(親、祖父母など)が相続人となり、配偶者の相続分は3分の2、第1順位も第2順位もいない場合は第3順位の兄弟姉妹が相続人となり、配偶者の相続分は4分の3となります。相続手続きに亡くなった方の戸籍謄本を集める必要があるのは、戸籍謄本によってどの相続パターンに当たるのかをはっきりさせる必要があるためです。
ご主任を無くされたM様の場合、お子様がおらず、ご主人のご両親、祖父母等直系尊属も一人もいないので、ご主人の兄弟姉妹が相続人になります。兄弟姉妹が相続人になるということは、戸籍謄本によってだれが兄弟姉妹なのか、また、この兄弟姉妹以外にはいないとうことを証明する必要があります。そのため、お亡くなりになられたご主人の出生に遡る戸籍の収集だけでは足りず、ご主人のご両親の出生に遡る戸籍が必要になってきます。収集する戸籍の数がかなり多くなることを覚悟しなければならないパターンです。
ちなみに、遺言書で相続人や相続分につき指定されていれば、集める戸籍はお亡くなりになった旨の記載がある最後の戸籍と、相続人が被相続人の亡きあとも存在したことを証明する現在戸籍だけで足りることになります。相続に必要な戸籍謄本は、相続のパターンや相続の順番でかなりの違いが出てまいりますので、なぜこの戸籍が必要になるのか、また不要になるのかをよく考えてみることが大切かと思われます。

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