個人事業を営んでいるO様ですが、店舗と土地はO様個人の名義となっております。このままでは土地は自分が使う土地として評価され、建物も固定資産税の評価額のままの評価となりますから明らかに相続税課税の対象です。そこで会社を設立して、事業はその会社に引き継ぎ、店舗と土地はその設立した会社に賃貸することにいたしました。このようにすれば土地も建物も借地権や借家権が付いたものとしてかなり低く評価することが可能で、相続税の節税効果があります。
株式会社を設立するには、まず会社の商号や本店所在地、どのような事業をどのような役員構成で行うかなど基本的な事項をきめた書類を作成いたします。これを「定款」と申します。この定款は公証役場で公証人の認証を受けて公文書となります。あとは定款に定めていないいくつかのことを決めて登記申請をするだけです。現在、起業を促進する目的で、会社設立の登記審査は最優先で行ってくれますので、申請から登記の完了までほんの2~3日です。
O様の事例では、会社設立を思い立ってご相談にみえた3日後には会社の登記簿謄本が発行され設立手続きが完了いたしました。早速、O様と会社の間に賃貸借契約を結び、相続税対策は万全です。