コンピューターのデータとして記録される現在戸籍というものは、その戸籍の中に入っている人の出生や婚姻による新戸籍編成、死亡の事実によりどんどん記録内容が書き加えられてゆきます。それに対して、改製原戸籍という戸籍のコンピューター化のため閉鎖された戸籍や、転籍等で使われなくなった戸籍は時の経過によって変わることがありません。ですから有効期限はなく、いつまでも使うことが出来ます。Y様は約20年前にお父様を亡くされ相続手続きをご経験なさいました。その時、お父様の出生に遡る戸籍をご自分で取得なさったそうなのですが、お父様とお母様がご結婚なさったあと、お父様の仕事の関係で転籍を繰り返していたため、全部を集めるのに大変ご苦労なさったそうです。この度お母様が亡くなられ再び相続手続きを始められたのですが、お父様の手続きの時取得された戸籍の多くがそのまま使えます。不足するのは、お母様が亡くなられた旨の記載が有る現在の戸籍と出生から結婚によりお父様の戸籍に入られた旨の記載が有る改製原戸籍、合計2枚だけでした。
ちなみに、戸籍の改製があったのは最近では平成6年、昭和23年、大正4年だけなので、自治体がいつ対応できたかにもよりますが、転籍等の特別な事情のない限り、お亡くなりになられた方の戸籍が何通ぐらいになるのかはおおよその見当がつくものです。